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優しい風
第12章 時は流れて

「忘れられないよ」 和哉は目を上げ八木を見た

「亡くなったよ」 和哉は夜明け前の事を 思い出していた

「いつ?」  

「昨日の晩」

「経理の秋田さん 紗那が辞めた後もお付き合いが有ったんだって」

「今日電話が有って 3日程休みが欲しいと言われて 教えてくれたの」

「今夜 焼香に行くけど 一緒に行く?」 和哉は頷いた

「夕方 一緒に行こう」 八木は言い残し部屋を出て行った

・・・別れの挨拶に来たのか・・・紗那幸せだったのか?・・・

・・・ありがとう・・紗那・・・

和哉は心の中で 紗那へ語り掛けていた

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