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アナストロフィ
第5章 葛藤
亜希子〜!久しぶりじゃないッ
志帆こそ、いつぶり?
亜希子は女子校時代の同級生で、今回の同窓会で久しぶりに会った。
同窓会など、10年以上はやらないことがほとんど。
だから、ごく親しい仲でないと連絡などしない。
江梨子や結子などの仲間うちがいたが、あまり触れないでいた。
学生の頃に親友同士だった亜希子と江梨子だったが、男のことで
その仲に亀裂が入ったからだった。
志帆は周りを見回すと、「あれ?結子は?」
ああ、結子ね。
これないでしょう。
あの子、今じゃあセレブだからね。
海外生活の方が長いって話しよ。
あんたテレビ観てないの?
この前、テレビのドキュメントに出ていたわよ。あの子。
私たちのことなんて、忘れたでしょうね。
一応、連絡はしておいたけど…
あの子んちは、若いときにいろいろ荒れていたからね。
かわいそうっちゃ、可哀想。
ああ、お姉さんは精神科医に通ってるみたいだからね。
なんでもお父さんの弟さん?叔父さんの件でしょう。
もう有名な話しよね。
…同窓会はどこかのホテルの最上階のレストランを貸し切りらしい。
こんなら高そうなレストラン…お金は誰が出すのよ?
ああ、ここね。
ここの資金提供が、今話ししてる結子なのよ。
ポンッと札束を出したらしいわよ。
あの子どんな生活なの?
ずいぶんと立場が変わった…変わり果てたわよね。いい意味で。
形勢逆転とはこのことをいうのよね。
先生は?懐かしいわよね。
ああ、先生ならトイレで江梨子とセッ◯スしてるわよ。
またぁ…?先生は本当に好きものだわ。
私たちが悪いんだけどね。
学生時代によくからかったからね。
次、アンタ行きなさいよッ、志帆。
ええッーやあよ。
わたしは学生時代からあまり先生はタイプじゃなかったし、敬遠してたし。
そういや、そうね。
先生はアンタと交尾したくて、ウズウズしてたしね。
今だにそれが実現されてない。
アンタ…やられるわよ。
…なぁ〜てね。
先生、少し遅れるってさ。
奥さんが産気づいたらしくて。
じゃあこれないんじゃないの?
まあね。少しくらい顔出すらしいわ。
なんせ、久しぶりなんだからね。
同窓会は夜まで行われたが、結局のところ、先生も結子も現れなかった。
じゃあ〜また次はいつになることやら…
私たちはそれぞれ解散した。
わたしは帰る方角が皆んなとは逆なので、1人暗い道を足早に帰ろうとした。
その時

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