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アナストロフィ
第6章 格差
優美の旦那さんって、何やってんだっけ?
優美は少し躊躇していたが、やがて重い口を開けた。
優美が声を発するまで1分近くの時間を要した。
…理工学関係の非公認施設研究所よ。
ここだけの話しだけどね。あまり大きな声で言えない事情があって。
非公認というのは建前で実際には、政府から極秘で依頼されてある実験をおこなっている。
ある実験?何それ
…優美は再び言葉を詰まらせながら。
耳元までくると…「人間のクローンよ」
クローンッ?
シッ!声が大きい!盗聴されてると思ってた方がいいわ。
もう試作段階に入ってるんだってよ。
あるジャパニーズアクターの遺伝子を使ってね。
声を小さく…
試作品は失敗したらしいのよ。
なんでも、魂のこもってないただのボディードールみたいになったらしくて破棄されたらしいわよ。
ふ〜ん。何だかわたしには無関係な世界の話しね。
はははッ、そうね。
本当かどうかも分からないわよ。そんなこと。
でもね、資金提供者がいるらしいわ。
優美はキッチンまで行くと沸かしていたポットのお湯を急須に注いだ。
お湯は湯気がたち込めて、湿気がたち蒸せ返るように咳き込む。
ごほッ!ごほッ…
国の予算から資金なんて回せないでしょ。
いろいろ問題あるし。
その資金提供者がある有名企業の女社長らしいわよ。
それって私たちの知ってる人物じゃあ…
志帆の話しを遮るように優美は口を塞いで首を横に振っている。
あなたはこれ以上関わらないようにね。
ご主人もいることだし。
今は幸せなんでしょ?
幸せそうな顔してるかしら?わたし
わたしは優美に今まで経緯を話した。
朝まではまだ時間がたっぷりあったし。
そう…あなたもいろいろと大変みたいね。
私たちの年齢になると世間一般の荒波を一度は掻い潜ってきてる。
だから、複雑な事情に巻き込まれることがたくさんあるわ。
心と身体が着いていかないこともある。
その男って心当たりはないの?
あるにはあるんだけどね。
何がしたいのかわたしをどうしたいのかがわからない。
完全なるストーカーね。
あなたの弱みに漬け込んであなたを奴隷のように扱いたいのかもね。
志帆ってスタイル良いもんね。
顔立ちだって…
狙われてもおかしくないわよ。
あなたは学生時代からそうじゃないの。
先生…あなたにだいぶ入れ込んでいたのよ。
分からない?気づかなかった?
あなただけよ。抱けなかったの。
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