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僕たちの大切な人
第3章 愛の手
一馬君との事…結翔様の時もショックだったけど…それに比べものにならないくらいショックは大きかった。
私…一馬君の事すごく好きだったんだなぁ…せっかく恋してたのに…もっと早く好きだったことに気付いてたら違う結果になってたのかな?
「まさ君…」
「ん?どうした?」
「一馬君の事もう忘れるから…だから…一回だけでいいから小さい頃に住んでた所の近くの公園に一緒に行かない?前住んでたところの最寄りの駅ってどこだっけぇ?」
「……いかねぇよ!休みの日にまで付き合ってられるか。っつーか…絶対行くなよ?駅も教えねぇからな」
「意地悪!傷心のお姉ちゃんの心のケアしてくれてもいいでしょ!」
「もう散々色々してやっただろうが!傷心中なら部屋で静かに寝てろ!」
まさ君の部屋を追い出される。
いいもん…自分で思い出して探すもん…。
あそこに行けばボンヤリした小さい頃の一馬君との思い出が思い出せるような気がする。
記憶を辿る
あの公園の名前…なんだったかな?
鶯の森公園!
そうだ!思い出した!
急いで検索する。
今の時代検索サイトで調べたらすぐに出るんだから!何件かヒットした公園を一通りチェックする。
公園の写真を見るとすぐにわかった。
ここだ…
うん。絶対ここで一馬君と遊んだ事ある!
ここだと電車で30分くらいかぁ…今から行ってすぐに帰ってくれば夕方には帰って来られるよね!
行く事まさ君にバレるとまた怒られちゃうからこっそり行こう。
静かに家を抜け出して、私はその場所に向かった。