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僕たちの大切な人
第3章 愛の手


お兄さんがお尻を持つと、少しずつおぱんつがずり下がる。
片手を離して引っ張ろうとするとお兄さんに手を掴まれてしまう。

「ちゃんと両手で掴まってないとダメだよ?」

「だってー!おぱんつ脱げそうなんだもんー」

私の後ろでうんていをしていた一馬君が降りて私の前に走ってきた。

「杏ちゃん!僕うんていじゃないのが良いよー…」

一馬君がそう言ってくれて内心ほっとしていた。

「お兄さん!違うので遊ぼー?」

「えー?まだ始めたばかりだよ?ほら、そこまでいこうよ」

「うー…あ!杏、おしっこ行きたいからもういいのー!」

うんていから手を離して公園のおトイレに行こうとすると、突然お兄さんに手を強く掴まれる。

あ!一馬君この事言ったんだ!


「……杏ちゃん…ここのトイレお化け出るから行っちゃダメだよ?」

「エ!?おばけ…あうぅ…」

「こっちの人のいない草むらでしようね?」

「うん……」

「杏ちゃん!ちゃんとおトイレ行かないとダメ!おトイレにお化けいないよ!」

「一馬君はそこで待ってようね?男の子だから女の子のおしっこしてるところ見ちゃダメだからね…」

「杏ちゃんっ…ダメだよぉ…」


この時一馬君の言うこと聞けば良かった。
お化けよりこのお兄さんが怖い事なんて思ってもみなかった

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