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僕たちの大切な人
第4章 君に発情警報!
「三宅どうした!?杏!お前無神経な事言ったのか!?」
「言ってないよぉ!」
「三宅さん?理人が悲しむような事って?」
「俺?」
う……しまった…これじゃあ、私ここの三人の関係を壊しちゃうよ…どうしよう…
「アァ!わかったぁ!もしかして…さっきおトイレにいた…かなぁ?」
「……ヒックッ…はい…」
「ウゥー…そうだよねぇ…やっぱりまさ君可哀想だよね」
「だから何だよ?」
「あのね…かず君にお弁当作ってあげたくてぇ…かず君に食べてもらう前にまさ君に食べてもらおうって話してたんだぁ…」
え…!?それ言っていいの!?
私はドキドキしていた。
「…毒味させようとしてたって事か?」
「かず君に美味しいお弁当食べてもらいたいんだもん!」
もう…やめてあげて!
「絶対食わないから安心しろ!練習とか言って夕飯も作るなよ?作るなら自分で味見しろ」
「まさ君意地悪!あ!三宅さん?心配させちゃってごめんねぇ!もうまさ君に変な物食べさせないから泣かないでぇ!」
???
理人君が傷ついてる様子もない?
「ヒックッ…あのッ…ちょっといいですかぁ?」
「ほえ?」
私は彼女さんの手を引いて二人から少し離れて耳元で小さな声で聞いた。
「…あの…篠山君と付き合ってるんですよねぇ?」
「エ!?まさ君と!?」
「だから!俺がどうしたんだよ!?」
「杏が付き合ってるのはかず君だよぉ!まさ君は杏の弟ですー」
「………ごめんなさいッ!私…勘違いしちゃって…どうしよぉ…」
「……俺とコレがどうすればカップルに見えるんだよ!?いや!これは杏が悪い!お前が俺にベタベタしてくるから!」
「ええ!ううー!だってまさ君の事大好きだから仕方ないでしょー!まさ君もお姉ちゃんの事好きなくせにぃ」
「好きじゃねぇよ!自惚れんな!」
二人が仲良く言い合いをしてると、一馬君が私の肩をトントンと叩いた。
「気にしなくて大丈夫だからね?あの二人、俺も妬けるくらい仲良いから勘違いしちゃうのも無理ないから」
一馬君は優しく笑いながらそう言ってくれた。