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僕たちの大切な人
第1章 僕たちの大切な人


俺の部屋まで行くと成瀬は珍しく吠えた。

「添い寝用のメイドの数減ってるじゃないか!どういうことだ!?」

「知らねぇよ」


コンコンッ


「入れ」

なんでお前が応えるんだよ…不自然だろ。まぁ癖なんだろうけど…

「失礼致します」

桜が来客用のコーヒーとケーキを運んできた。

「おい、桜。他のメイド達はどうした?」

「ふえ?えっと…?」

「あー!さっき桜の名前教えたんだ!こいつメイドフェチで思ったより人数少なくて不満なんだ!そういえば減ったよな?」

なんで俺がこんなフォロー入れてんだ!?


「その…つい先日虎之助(トラノスケ)様がいらして…結翔様のメイドは一人で充分だと仰られて私以外全員連れて行ってしまって…」

虎之助…写真で見たな。
確か成瀬の従兄弟だったような。

「………あいつまた勝手な真似を」

「へ?結翔様のお友達の方も会われた事が……?」

「いや。何でもない」

「あー…桜、ありがとう。戻っていいよ」

「何言っているんだ?戻っていいわけないだろ」

こいつ…学校にいる時よりも態度デカいな。家でお母さんに態度のデカい息子みたいだぞ。。女には全員甘いマスクなんじゃないのかよ?
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