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僕たちの大切な人
第2章 わがままプリンス☆
休み時間になってやっと解放される。
「もう!ちゃんと自分の席に着いてください!」
「ここが俺の席だもん」
「ちょっと若葉ー!虎之助様の膝の上なんてそんな最高の席なんで拒否するの?」
杏が来てしまった…またややこしくなっちゃうよぉ。
「こんなのおかしいでしょ!ありえない!」
「杏だって…杏だって!虎之助様の膝の上座りたいのに!」
「ほう…なら休み時間だし気が向いたら座らせてやるよ。ほら、来いよ」
「え///いいのー!?」
誰でもいいならわざわざ私の事選ぶなー!
「葛西(カサイ)さん、ちょっといい?」
「え?あ…うん…」
王子様のほうの成瀬君に呼ばれる。
「虎之助が迷惑掛けて本当にごめんな」
「そんな…成瀬君が謝らなくて大丈夫だよ!」
「あいつ昔っから誰の言うことも聞かないんだ…すぐ飽きるはずだから」
かなり厄介な人なんだ…。困ったなぁ…。
教室に戻ると私の机の隣にピッタリと机が並べられていて、そっちの椅子にあいつが移動していた。
あれ?
「続けて膝乗せたら足疲れた!次の時間は勘弁してやる」
当たり前じゃん…。
この人…ちょっと馬鹿なのかもしれない…。