この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
僕たちの大切な人
第2章 わがままプリンス☆
「………」
「ね…危ないからやめてよぉ…」
「このくらいの危機感ないと起きれねぇよ!」
本当に馬鹿なのかも…カッターの刃を出して手で机の上に突き立てて、頭が下がると刺さる仕様のようです…。
周りの人もハラハラしている。
「………Zzz」
「ちょっ!その状況で!?」
サクッ
なんとオデコに一瞬刺さった。
「おう…」
「おうじゃないよ!刺さったよ!」
「あ、本当だ…」
タラーッ
血が滴り落ちる。
「嘘でしょ!?もう何してるの!?」
私は急いでティッシュを出してオデコを押さえた。
「……葛西。成瀬君を保健室に連れて行ってあげなさい」
うぅ…なんで私がこの人のお世話係みたいになってるのぉ……
「若葉!保健室早く行くぞ」
「わかったからオデコ自分で押さえてよ…」
腕を掴まれて、私が連れて行くというより連れて行かれる…。
保険医さんに診てもらうと、ほんの少し切っただけのようだ。
「あんまり痛くねぇからな!」
「そういう事じゃないの…もうあんな事しちゃダメだよ?」
「あ、このくらいの傷なら若葉がやるからお前は席外せ」
お前って…保健医さんなんですけど…。誰にでも偉そう…
彼の言う事は絶対なのか、保健医さんも出て行ってしまった。
「ねぇ…保健医さんはここにいて具合の悪い人とか怪我した人の手当てするのがお仕事なんだよ?追い出したらダメだよ」
「問題ない。早く消毒しろよ」
「問題あるよ!もぉ…消毒したらすぐ教室戻るよ?」
早く終わらせよう…
「おい!何してんだよ?俺の膝の上に乗ってしっかり消毒しろ」
「はい!?絶対嫌!」
「そうしないなら俺は教室に戻らねぇ!ここにずっといるからな!」
なんてワガママなお坊ちゃんなんだろう…
でも…この人がここに居座ったら困る人たくさん出てくるよね…もう一回乗ってるしいいや。
私は仕方なく膝の上に乗ることにした。