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僕たちの大切な人
第2章 わがままプリンス☆



部屋に入ると虎ちゃんはおもむろに服を脱いだ。


「ちょ…着替えるなら一言言ってよ…」

「着替えるわけじゃねぇよ。寝る準備してるだけだろ」

「じゃあ、早くパジャマ着て!」

「は?んなもん着ねぇよ。寝るときは基本裸だ」

「え!?で、でもあたしがいるときくらいは…」

虎ちゃんは服を全部脱ぎ捨てるとこっちに向かってきた。
目のやり場に困るので虎ちゃんから目を逸らす。


「若葉も裸で寝ような?」

「あたしはいいです!身体冷やしちゃうし……」

「人肌って結構暖かいぞ?」

「一緒に寝ません!あたし、そこのソファで寝るから」

「バカ。一緒にベッドで寝んだよ!あ、寝る前に歯磨きだな」


迫って来たかと思うと虎ちゃんはそう言って行ってしまった。

もう…虎ちゃん危険過ぎる…

すると、すぐに歯ブラシを持って戻ってきた。

「どうしたの?」

「俺の磨いて」

「なんで!?自分で出来るでしょ!?」

「早くしろよ!」

虎ちゃんは椅子に座って口を開ける。

本当…子供みたい…磨いてあげると、満足そうに口をゆすぎに行く。


もしかして甘えてくれてるのかな…


「若葉の歯磨いてやる」

「あたしは自分で出来るからいいよ!」

「磨いてやるって言ってんだから素直に受けろよ」


なんで虎ちゃんとお互いの歯磨きっこしてるんだろ…

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