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僕たちの大切な人
第2章 わがままプリンス☆
部屋に戻るとギュッと抱き締められる。
「…虎ちゃん?」
「若葉と結婚したかった…」
「そわな結婚にこだわらなくても…今は普通に付き合おう?」
「…うん」
うぅ…虎ちゃんの事好きって認めたら、一喜一憂している純粋な虎ちゃんに胸がキュンとなってしまう。
「俺、誕生日までにもっと大人になるから!」
何か考えていたかと思うと急に元気になった。
「うんっ」
「……またさ…裸で若葉の事抱き締めたいけど…我慢する」
「…あたし大丈夫から……虎ちゃん…たくさんギュッてして?」
「若葉ぁ!」
虎ちゃんからのキス攻撃…なんだか心地良くてトロンとしてきてしまう。
「…若葉…眠い?」
「…ん…ごめ…なんか気抜けちゃって…」
「今日色々あったからな…ゆっくり休めよ?」
そう言って腕枕をしてくれる。
「…虎ちゃん…寝るまで少しお話しよ?」
「……あぁ」
「…結婚ってやっぱり大変だよね…大人の人みんな言ってる…」
「だろうな…赤の他人同士が一緒になるんだ…」
「…それにあたしも虎ちゃんと結婚するまでに色んなお作法とかちゃんとお勉強しなくちゃ…一応一通り習ったことあるんだよ?お母さんの実家虎ちゃんのお家には全然適わないけどお金持ちなんだぁ」
「俺を誰だと思ってんだ!んな事知ってる。出会う前から知ってる」
「エ!?どうして?」
「俺さ…転校する前、幼稚園から大学までエスカレーター式で行ける金持ちばかりが集まってる学校行ってたんだけどさ…ずっと俺の世話役してた結翔が俺の横暴っぷりに疲れて高校にあがるとき何の相談もなしに違う高校行きやがったんだ」
「そ、そうなんだ…よっぽど疲れちゃったんだね…」
きっと今は内面も成長してるだろうからマシなのかもしれない…中学生の虎ちゃんすごそう…