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第1章 僕たちの大切な人

夢中で萌にキスをする。


唇を押し付けながら制服の中に手を入れようとすると止められた。


「…それは駄目」

「………ごめん」

「ううん…今の成瀬君…大貴みたいで……キス受け入れちゃったから…あたしもごめんね」

「……暗くて顔見えないから…吉野だと思っていいよ…」

「…ふくｯ……ﾋｯｸｯ……大貴…またすぐ前の大貴に戻るかなぁ…」


泣き出した萌を抱き締める。


「あぁ……戻るよ。絶対戻るから」


今すぐにでも元のからだに戻って萌に好きだと言いたい。