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恋する妻が母になって
第3章 全裸のウェディング
「お兄…」
郁がベッドから下り、僕の前にやって来ました。裸の肢体を見せつけるように立つと、左手の薬指から僕との結婚指輪を外しました。

「今夜だけ指輪、持っててくれる?」
「うん、わかった…」
「ありがとう…」
小さく呟くと、郁は僕の前で頭を垂れました。そして僕は立ち上がり、郁にベールを被せました。郁の上半身はすべて、薄いレースのベールで被われました。郁も立ち上がり、僕に抱擁しました。僕が手を回そうとすると、郁はその手で僕を押し返しました。

「ごめん…でもお兄も悪いんだから…」
十分に郁の言葉を理解している僕は、無言で郁の背中を押しました。郁も無言でベッドに戻り、悠と向い合せに座りました。そして僕の方を向いて、郁は少し頭を下げました。僕は笑顔を作り、同じように頭を下げました。僕たちは夫婦で、気持は通じていると信じていました。

「じゃあ、リハーサル通りね…」
気を取り直した郁が、悠に伝えました。ふと思い出したかのように慌てて、悠が長い手を伸ばしベッドランプを点けました。ベールに隠され表情はわかりませんが、悠の慌てぶりを見て笑っているようでした。一番小さくしたランプがヨウのベビーベッドの明かりと合わせ、悠の若い肉体と郁のベール越しの裸体を美しく照らしていました。

「お兄、悠と郁の結婚式…見届けてね」
僕は言葉が出ませんでした。しかし郁の言葉に、僕は自然に頷いていました。ベールでシルエットしか見えない郁の顔は、間違いなく笑顔だと確信しました。そしてなぜか、僕のあそこが反応しました。僕に横顔を見せる形で座って向き合ったふたりに、僕は嫉妬と興奮と愛情がごちゃごちゃになった感情に襲われていました。僕のあそこは固く直立し、その先端から透明の液を流していました。

「じゃあ、お姉…オレから言うよ」
郁が頷くと、悠が誓いの言葉を話し始めました。それはこれからもすっと郁とヨウを愛し続けることを、落ち着いた言葉で伝えていました。悠の言葉のあいだ中、郁は深く頷いていました。頭を動かすたびにつられて、郁の大きくなった胸も揺れていました。レース越しのシルエットのツンと尖った乳首が、僕の目に焼き付きました。
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