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ハッテンlife
第8章 真剣交際宣言編
「もし、もしも父さんが怒って反対したら、古橋さんどうする?」

俺の答えは決まってる。
でも、古橋さんはどうするかって、気になっちゃた。

「…覚悟は決めてる。誠心誠意許してくれるまで粘るし、もしそれでも、どうしても駄目なら…お前が二十歳になるまで待つ。そして、駆け落ちだな」

二十歳になるまで待ってくれる。
しかも駆け落ち…ッ!!

俺のようなガキが簡単に考えるのと違う。
上司の息子との駆け落ち。古橋さんにとって、それは社会的地位と安定した収入を失うということ。

「そこまで、俺のこと…?」

古橋さんは暖かく笑った。触れるだけのキスをする。

「初めて本気で惚れたんだ。いくらでも待つし、全てを捨てても構わない。悠真がいれば、それでいい」

笑顔の中にも悲壮な覚悟が見えた。

だったら俺も、応えなきゃ。
駆け落ちまでしなくてもすむように、父さんを説得する。してみせる。
ホモバレしても構わない。正々堂々と「この人が好き」と言ってみせる。

俺達の気持ちは固まってる。
怖いものなんて、何もない。


☆★☆


そうは言っても古橋さんはガチガチに緊張していた。
車を何度もぶつけそうになったし、駐車もかなり乱暴。

家の前に着いた時、古橋さんは額に汗をかいていた。
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