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ハッテンlife
第9章 純愛交際編
「…お前、またかよ!」
古橋さんは苦笑しながら、俺の頭を軽くど突いた。
「このエロガキ」
「だってぇ…このベッドが…。古橋さん、このベッドに怪しい香水撒いたりしたでしょ?」
「してねーよッ!」
古橋さんは毎度毎度、俺がこれからオナるぞってタイミングで帰ってくるのです。
そして、俺のもっこりした股間やチャックの開いたズボンを見て苦笑い。お約束なんだな、これ。
「お帰りなさい、泰三さん」
キュッと抱きついて、お帰りの挨拶。
今日こそ言うぞ、と決めていた下の名前。
すらっと言えた。まるで新妻ッ!
泰三さんの股間がもこっと盛り上がった。
ふふ。泰三さんだってエッチなくせに。
「…悠真、今週末まで名前で呼ぶな」
冷たい一言。
ムッとして見上げたら、泰三さんが頬を真っ赤に染めていた。
「ほえ…?もしかして、照れた?」
「バカ」
顔をムギュっと胸に押し当てられた。
心臓の音、早いね。
俺もかなり早いけど。
ドキドキする。でも不思議と落ち着いて、体温を感じ合うのが気持ちいい。
エッチをする気持ちよさとはまた違う、精神的に満たされる感じ。
「…今週末、なにかあるの?」
甘えた感じで訊いてみた。
でも答えは聞かなくてもわかる。
デートの約束…だよね?
こうやってお家デートを楽しみつつも、週末は仕事が立て込んでたりして、ゆっくりと楽しめなかった。
その仕事が昨日で片付いたみたいで。
「…とにかく、空けといて。週末」
ギュッと背骨が痛くなるほど抱き締められる。
そして、優しくこめかみにキスを落とされた。
キスされた場所からズキンと広がる、泣きたくなるほど気持ちのいい疼き。
この生殺し状態。
俺の股間がビンビンなの、もうわかってるんでしょ?
予感がある。
お預け期間はもう終わり。
ハートとハートで完璧に繋がった今、改めて身体も繋げたい。
俺にとって今週末が、本物の初体験。
「楽しみだね、デート」
心をこめて伝えた。
泰三さんは、それには答えない。でも、優しく俺の髪を撫で、またこめかみにキスをした。