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ハッテンlife
第2章 マッドサイエンティスト編
将来の食料危機までにらんで、種を作ろうとしてるなんて。
普通の高校生なのに変なのー。

で、俺の役割は…?
なんか訊くのが怖いなぁ。

「…ところでこの化学部には、姫野以外いないの?」

まずそこから訊いてみよう。
姫野はふふんと鼻で笑った。

「この化学部は、僕が入学してから作った部だからね。僕が部長。部員は君一人」

もう部員に組み込まれてる。あの動画がある限り、退部も出来ないじゃん。

「で、俺の…やることは…?」

恐る恐る核心へ。
姫野が超気持ち悪く、にやり、と笑った。
ほんとこいつキモいッ!ぞぉーっと鳥肌が立ったよ。

「…僕はね、これまで研究対象に植物や魚などを選んできた」
「う、うん」
「彼らは素直だ。素直に成果を出してくれる。これからも彼らの研究はするつもりだ。でも彼らの反応に手ごたえを感じつつも、少し物足りなくなってきた。煮詰まってきたようなんだ」
「う…うん」

じとーっと手に嫌な汗が…。
頭の悪い俺でもなんとなーく見えてきた。

脅さないと入ってこない部員。
植物に飽きてきた姫野。

これは…俺で人体実験かなんかする感じ?

俺の青ざめた表情が見えたのか、姫野はまた意地悪く「ククッ」と笑った。
ククッじゃねーよ!



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