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パートさんの頼み事 〜アイリスの色香〜【完結】
第6章 罪悪感



「今から行きます」



とボクはメールをして、急いでアパートを出ました



腕がダメなのでクルマは運転できません



歩いて、真っ暗な道路を進みます



ところどころは街灯があるのですが、夜道を照らすほどではありません




クルマだったら20分くらいで行ける道すじ




徒歩なら1時間くらいでしょうか?




でも会いたくて、たまらなかった




それは向こうも同じだったようで




夜道の向こうからヘッドライトの光りが見えました




夜なので車種までは見えませんが、


それが誰なのかはわかります





軽の車が近くで停まると、窓を開けてきました




もちろんサカタさんです



パジャマにカーディガンだけを羽織って出てきたみたい



顔もスッピンです



決して綺麗な美人というわけではありませんし、


どこにでも居てる主婦さんって感じですが、



ボクはこの人に会いたかったのです




「ジロウ君!!」


「サカタさん……」



サカタさんは急いでクルマから降りて、ボクに抱きついてきました





ボクも抱き締めます




「ごめんなさい!」



サカタさんは謝りましたが、ボクは「どうして謝ってばかりいるの?」と言ってサカタさんの頬を撫でました



「私の勝手に巻き込んでしまって!」




「今だけなら、巻き込んでもいいんじゃない?


 今だけですから」




「今だけ、良いの?」




「良いから来たんです」




「おばちゃんなのに良いの?」




「サカタさんだから来たんです」




「本当にいいの?」



「サカタさんを抱きたいです」



「後悔すると思うわ」




「セックスしましょう」



「今だけよ?」



「今だけですよ?」




サカタさんは顔を近づけてきました




ボクはそっと口づけをしました




これがサカタさんとのファーストキスになりました




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