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夜来香 ~若叔母と甥の危険な関係~
第11章 一線
「私もね……ふぅ……陽翔のことは好きだよ……」

息を吐きながら口にしていく。
次はなんと言葉を続けたらいいのか解らない。
でも言葉を紡いでいった。

「でもね…やっぱり叔母と甥っ子だし…歳だって15も違うじゃない……だからね……」

最後まで聞いてくれなかった。

「歳なんて関係ないっ……僕はずっと結奈さんのこと好きだったっ……」

【だからそんなことは思い込みなんだよ……】

「今はそうでもっ……」

私は思わず大きな声を出していた。

【ほんとに調子が狂う……熱くなってるのは私も同じじゃない……】

「ごめん、大きな声出して……陽翔はまだ16だよ……高校生活も始まったばかりなんだし……カッコいいし、もてるでしょ?……私に好意を抱いてくれてるのは私が誘ったからだよ……もし、私が家庭教師を引き受けなかったら…もし、エッチなことをしなかったら?……私のことなんていいとこオナペット留まりだったんじゃないの……」

私は淡々と言葉を並べていった。

「そんなことない…きっかけはそういうことだったかもしれないけど…どんどん好きになってたっ……勉強だって結奈さんに誉められたくて……」

今度は私が遮った。

「それもご褒美に釣られて……私の見た目けっこう若いでしょ?……言ったよね…ジムにもエステにも行ってるって……選んでる服もそう……努力してるんだよ……でも姉さん…陽翔のお母さんと同じ歳になった時……陽翔が今の私と同じ歳になった時……考えてごらんよ……」

そんなこと考えなかった訳じゃなかった。

【結奈さんが思ってるほど僕は子供じゃないのに…】

じゃあ、結婚するかと言われればそこまで考えてはいなかった。
身体目当てだと思われても仕方ないのかもしれない。
でも、小さい頃からなぜか叔母にずっと惹かれていた。
叔母を女性として意識し出して距離を取ったり、素直になれないこともあった。
この2ヶ月余りの時間でひとつはっきりしたことは、

…この想いは恋だということ…。

「わかんない…わかんないよ……でもずっと一緒にいたいって思ったんだ……子供扱いじゃなくて、僕とおんなじくらい結奈さんにも僕のことを想ってほしいって思ったんだよ……結奈さんは…僕こと甥っ子としてしか好きじゃないの……」

絞り出すような訴えだった。

【こんなこと言わせたかっんじゃないのに……】
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