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夜来香 ~若叔母と甥の危険な関係~
第14章 餓鬼
浴室の音がドライヤーに変わると、俺は服を脱いだ。
全裸で浴室のドアノブを回すと、施錠に阻まれる。

【まったく…どうせ全部観察されるだろ…】

「いつまで入ってんすか?…時間もったいないって…」

私はバスタオルで身体を拭き髪を乾かしていた。
ドン、ドンとドアをノックされて、また苛立つ。

棚にあったバスローブを着て、ドアの内鍵を解除した。

「なにもったいつけてんすか…」

開いたドアに振り向いていく。
少年は真っ裸で立っていた。

【最悪だ…本当に最悪……】

まだ半勃ちの肉棒が目に入った。
ぜんぜん可愛くない。
10代のソレとはとても思えない、使い込んだ醜い塊だった。

「なかなかのモンっしょ…はい、これ…」

既にリードの繋がった首輪を押しつけられた。
私は股間から視線を移し、少年を睨み付ける。

「だから、逃げたりしないって言ってんでしょ…首が痛いんだって……」

「ほんとっすかぁ?…まぁ、弱味を握られてるんだし…そうすっね…じゃあ、一応こっちを飲んでくださいよ…飲酒運転できないようにね…」

背中に隠していた片手からビールを差し出された。

「ほんとに用意周到なんだな……」

私は受け取りプルトップを引き上げ、目の前で喉を鳴らせて見せる。

「今度はお漏らししないといいっすね…」

「うるさいっ……」

私は入れ替わるように出ると大袈裟にドアを閉めた。

浴室の隣のドアがトイレだった。
改めて部屋はそこそこ広いツインルームだと見渡した。
片方のベッドの上にマッサージ器が転がっていた。

【ほんとに最悪だ……】

その破壊力を知らないわけじゃなかった。
シャワーで落ち着いた火照りが灯ってしまう。

「…くそっ……」

一人悪態をつく。

【…逢いたい……陽翔に……逢いたい……待ってて…帰るから……絶対……】

次に会う時はうんと甘えさせてやろう。
あんな奴に電マを使われてしまうんだ。
陽翔が臨むなら玩具も持っていてあげる。

【…陽翔…絶対これっきりにさせるから……明日からは陽翔専用になってやるから……】

もっと酔ってしまいたいともう1本ビールを取り出した。
それを空けると、浴室のシャワーが止んだ。

私は深い溜め息をついてルームライトを落とした。

浴室のドアが開く。

「なに勝手に暗くしてんすか…」

違う場所のスイッチで部屋は元の明るさに戻された。
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