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夜来香 ~若叔母と甥の危険な関係~
第16章 アトリエ
「いえ…この構図のデッサンはできました…」
【次はこの下着の向こうを描きたい…】
そもそも先輩は隠れた部分を描いていいと言っている。
ブラにもショーツにもまだ隠れた部分はあるのだ。
お願いしたら、おそらく先輩は脱いでくれるに違いなかった。
「そうなんですね……次はどうしたらいいですか?……指示をいただかないとモデルはどうしていいのかわかりませんよ……」
「えっと…次は……」
【言え、言うんだ…何を躊躇する必要がある…】
彼はまだ悩んでる。
ほんとに煮え切らない。
【やはりまだ童貞なのかしら?…それにしてはここまでよく集中しているように思えるのですが……】
「次は?……このポージングからの派生なら藤沢くんが触って動かしてもいいんですよ……」
【触る…僕が部長に……結奈さんじゃない女のひとに…】
今は絵のことだけを考える。
そう覚悟を決めたはずだった。
純粋に描きたい気持ちだってある。
それなのに僕は叔母のことを強く意識してしまっていた。
「部長…脱いでもらえませんか?…」
【ここで私に任せるんですか……逃げるんですか?……】
「それは命令ですか?……」
先輩のその言葉に、なんだか心臓を鷲掴まれたように思えた。
「…違います…お願いです…」
先輩ならきっと脱いでくれると待っていた。
それなのに先輩は短いスカートを自らの手で降ろしてしまった。
「…部長?……」
先輩は埋めていた頭を起こして振り返った。
その瞳は潤んでいた。
睨むわけでもなく…優しさに笑むわけでもない。
【失望?……】
膝を崩すように座り直した先輩が口を開いた。
「藤沢くんは想いを寄せてる女性がいらっしゃいますか?……」
【なんで今そんなことを?…】
「います…好きなひとは…います…」
「今の藤沢くんはそのひとに遠慮してたりしますか?……」
そういうわけではない…と思う。
心の中で叔母には謝罪したし、先輩に対する邪な想いは封印できたと思っていた。
「…よく…わかりません…」
私は正直な彼にやはり好感を持った。
クスッ……
「ずるくないですか?……自分と向き合うことから逃げてる……そう思っているのなら…それは違いますよ……」
【逃げてる……僕が?……】
困惑する僕は何も答えることができなかった。
「…ぅぅっ……」
僕はある感覚に声を漏らした。
【次はこの下着の向こうを描きたい…】
そもそも先輩は隠れた部分を描いていいと言っている。
ブラにもショーツにもまだ隠れた部分はあるのだ。
お願いしたら、おそらく先輩は脱いでくれるに違いなかった。
「そうなんですね……次はどうしたらいいですか?……指示をいただかないとモデルはどうしていいのかわかりませんよ……」
「えっと…次は……」
【言え、言うんだ…何を躊躇する必要がある…】
彼はまだ悩んでる。
ほんとに煮え切らない。
【やはりまだ童貞なのかしら?…それにしてはここまでよく集中しているように思えるのですが……】
「次は?……このポージングからの派生なら藤沢くんが触って動かしてもいいんですよ……」
【触る…僕が部長に……結奈さんじゃない女のひとに…】
今は絵のことだけを考える。
そう覚悟を決めたはずだった。
純粋に描きたい気持ちだってある。
それなのに僕は叔母のことを強く意識してしまっていた。
「部長…脱いでもらえませんか?…」
【ここで私に任せるんですか……逃げるんですか?……】
「それは命令ですか?……」
先輩のその言葉に、なんだか心臓を鷲掴まれたように思えた。
「…違います…お願いです…」
先輩ならきっと脱いでくれると待っていた。
それなのに先輩は短いスカートを自らの手で降ろしてしまった。
「…部長?……」
先輩は埋めていた頭を起こして振り返った。
その瞳は潤んでいた。
睨むわけでもなく…優しさに笑むわけでもない。
【失望?……】
膝を崩すように座り直した先輩が口を開いた。
「藤沢くんは想いを寄せてる女性がいらっしゃいますか?……」
【なんで今そんなことを?…】
「います…好きなひとは…います…」
「今の藤沢くんはそのひとに遠慮してたりしますか?……」
そういうわけではない…と思う。
心の中で叔母には謝罪したし、先輩に対する邪な想いは封印できたと思っていた。
「…よく…わかりません…」
私は正直な彼にやはり好感を持った。
クスッ……
「ずるくないですか?……自分と向き合うことから逃げてる……そう思っているのなら…それは違いますよ……」
【逃げてる……僕が?……】
困惑する僕は何も答えることができなかった。
「…ぅぅっ……」
僕はある感覚に声を漏らした。