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夜来香 ~若叔母と甥の危険な関係~
第16章 アトリエ
支配されたい願望が…今は対等でも心地いいと思えてしまう。
はにかんだ顔している彼は、さっきまでの欲望剥き出しの彼とは別人だ。
かといって、部活の時とも違う。

「藤沢くん…私の下の名前知ってる?……」

もちろん知っていた。
入部した時から、優しく気遣ってくれた美人の先輩のことだ。
作品名の下に書かれるフルネームを知らないはずがない。

【え~…それってそれで呼べってこと?…】

「恥ずかしいですよ…」

どうやら私が何を期待しているのかは伝わったらしい。

「裸になって、触りっこしてるのに?……」

私が触り出してから彼は両手で弄るように乳房を乳首を玩んでいる。

「じゃ、じゃあ…栞先輩……っぅ……」

先輩が急に強く扱き出した。
また我慢汁が溢れているのに…滴り、先輩の手を濡らして滑りよく刺激されていく。

「部長も先輩もおんなじでしょ?……ほら、言ってみてください……」

「…わかった、わかったから…そんなにされたら出てしまうからっ…」

「別に何度出したっていいけど……」

ゆっくりとした動きに戻してくれた。
ちょっと照れながら言ってみる。

「…栞さん?…」

期待満々の笑顔が陰ってしまう。
先輩の左手が僕の頭を抱えるように引き寄せる。
僕達の顔が至近距離まで近づいた。

「2こしか違わないでしょ?…それに今この間だけはあなたが上なんです…遠慮なんていらないでしょ?……」

【またそんな顔で僕を見つめて…】

「じゃあ…いきますよ……栞……」

僕の手は乳房から先輩の背中へと回っていた。
先輩の左手は僕を尚も引き寄せる。

先輩が目を閉じる。
薄く柔らかな唇に僕は唇を重ねていった。

【ぁぁ……好き……大好き……私のモノにしたくなる……】

私の方から舌を挿れていく。
彼は一瞬だけ驚くように身を強張らせ…次に私を抱き寄せ応えてくれた。
絡み合う舌を啜り合う。
彼が身体を凭れかけてくる。
ゆっくりと倒れていった。
覆い被さる彼をまた見つめる。

「ちょっと待ってて…」

私は不思議そうに首を傾げて、頷いた。

ベッドから降りた彼はトートバッグから財布を取り出した。

【そんなの持ち歩いてるんだ……】

彼が手にしているのはコンドームだった。

叔父は着けなかった。
いつも外に出したけど…。
彼に想うひとがいることを思い出す。
ちょっと切なくなってしまった。
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