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夜来香 ~若叔母と甥の危険な関係~
第19章 懺悔
ベッドに入ってもなかなか寝つけない。
ずっと誰かに視られている恐怖感。
いつさっきの男がインターフォンを鳴らすかもしれないと変な想像に冷や汗が出てくる。
飯田健人に問い質してみようか?
などと思っても、やはりあいつとは思えなかった。

【じゃあ、誰?……】

仕事関係…幾人かの元カレ…若い時の悪い友人…一方的にふった男…。
どれも誰かに襲われるほどの恨みを買った覚えはなかった。

ほとんどの眠れぬまま朝を迎えた。
新しい事業に向けてすることは山ほどある。
でも眠れなかった身体は鉛のように重たかった。

【だめだ…起きなきゃ……】

そう思って私はようやく眠りに落ちた。

「小野…お前今日から昨日のマンションで張り込みな…スマホに写真送ったから、その女が出てきたら連絡よこせ…いいな?…」

「了解…早くヤりたいな…」

「うっせぇ、勝手なことはするなよ…」

俺は夏の現場から戻ると藤沢家について調べた。
その労力をかけても惜しくないとあの女に感じたからだ。
調べるといっても、近所の主婦連中にちょいと睨みを効かすだけでいろいろと解った。

旦那が単身赴任で…奥さんはパート勤め…一人息子の陽翔君が高校1年生…。
そして、奥さんの妹っていういうのが例の女だ。
名前は神埼結奈、今は無職。
理由は知らないがこの家の息子の家庭教師で週一通っていると…。

出稼ぎのような夏の現場を終えて、次は11月から年内また出稼ぎの仕事だ。
出張手当てがつくので遠征の方が実入りがよくて助かる。

だから、あの女を自由にできるのは2ヶ月弱しかない。
それが9月に入ってもなかなか姿を現さない。
もう家庭教師はやめてしまったのかと落胆していたのだ。

【待ち遠しいなぁ…早く出てこいよ…】

俺は藤沢家の真ん前のボロアパートで小野からの連絡を待ち続けた。
脅しに使う画像をながめながら…この身体を好きにできると思うと早くも股間を疼かせていった。

【甥っ子に手を出したのか?…それとも迫られて断り切れなかったか?…いや、誘ったんだろ?…スケベな顔してるよ…】

その日、小野から連絡が来たのは暗くなってからだった。

「ここ裏口とかあるのかな?…ぜんぜん出て来ないですよ…俺、腹減りましたよ…」

いつもながら頭の悪そうな喋り方をしやがる。

「解った、今日はもういいぞ…また明日朝から見張ってろ…」
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