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夜来香 ~若叔母と甥の危険な関係~
第19章 懺悔
昨日私が起きたのは昼をとうに回った時間だった。
どんなに不安でもお腹は減っていた。
普段あまり食べないカップのインスタントラーメンで空腹を充たす。
いろいろと調べものなど出かける予定にしていたがやはり少し怖かった。
昨夜インターフォンが鳴らなかったのだ、家まではバレていないと思う。
それでも外出は控えて、家でできることに時間を費やした。
それから、陽翔のためにテスト問題を準備していく。
これまでに高校一年の範囲は作ってPCに保存しておいた。
それをデータに落として持っていくつもりだった。
明後日は最後の家庭教師の日だった。

【陽翔は駄々を捏ねるだろうか…でも納得させるしかないんだよな……】

小野は自前のハコバンを路肩に停めてマンションの玄関を眺めていた。
昨日の反省を元に今日はパンだのスナック菓子だの飲み物も用意していた。

私は昨日やりそびれたことをしようと早めにマンションを出た。
流石にこんな明るいうちに誰かが見張ってるなんて思いもしなかった。
マンションのすぐ脇にハコバンが停まっていたなど気づかず駅へと向かって行く。
暗くなる前に戻れば問題ないと考えていた。

「あの女だよな…うへ…うまそうっ…」

小野はすぐに岩田に電話を入れた。

「やっと出てきたか…それでどんな格好してるんだ?…」

「えっとなんかズボンと背広着て…黒いですよ…」

【スーツってことか?…就活でもしてるのか?…ということは今日は陽翔くん家ってことはないな…】

「小野…俺もそっち行くから駅前で待ってろ…」

俺はシャワーを浴びてペンキの染みたデニムとTシャツでアパートを飛び出した。
9月とはいえ今年は残暑が厳しい、夏と変わらない服装で小野の待つ駅へと向かっていった。

ハコバンの窓をコンコンと叩く。

「兄貴、遅かったですね…」

「うっせぇ、それで女は?…」

「まだですよ…」

俺は駅の改札口を睨みながら小野にこれからのことを説明していった。
この男が一回の説明で理解するかいささか不安ではある。

「了解です…マンション前でかっ拐うんですね…」

「ぁあ、そうだよ…」

それから小一時間待つと、パンツルックのサマースーツのいい女が駅から出てきた。
見過ごすことなど心配なかった。

「まったく服着てるのにエロいな…あの女は……小野、マンションに戻れ…」
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