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夜来香 ~若叔母と甥の危険な関係~
第22章 不埒 ~開発~
背後から不意に声をかけられて私は一瞬呼吸を止めた。
「凄い画力ですよね…この作者、まだ一年生なんです……」
このひと、頬を赤くしてる。
もしかして解るの?
絵の具に塗り込められた、一番下の下書きが…。
【私の……なんですよ……】
「そ、そうなんですね…ほんと…上手ですね……」
私は部長さんとおぼしき生徒に声をかけられながらも、陽翔の絵から目が離せなかった。
【陽翔…あんたなんてモノ描いてるの……もしかして私の?……いや、違うよね……なんとなく私のじゃない気がする……誰の?……私以外に居るの?……】
女の芯が疼いていた。
陽翔との時間が思い出されてしまう。
私以外としてる陽翔に嫉妬してしまう。
【このひと…やっぱり解ってる?……そんなにまじまじと視ないでください……だって、それ私のなんですよ……恥ずかしくて堪らなくなるじゃないですか……】
私の女性器を見つめられている気分になる。
陽翔くんが私を描くあの目を思い出して疼いていく。
私も…
私も…
林檎を前に濡らしていた。
「すみません…もう行かなきゃ……ありがとうございました……」
「え?…もう?……」
まだ他にも沢山の作品があるのに、
その美しい女性は彼の絵だけを観て足早に出ていってしまった。
「もしかして……」
【陽翔くんの好きなひと?……】
大人の女性だった。
歳もけっこう離れていると思う。
でも、間違いないと私は確信した。
そして、どこか優越感に浸っていた。
【解ったんでしょ?…貴女のじゃないって……】
そして、次に襲ってきたのは嫉妬だった。
【貴女が居るから陽翔くんは私のモノにならないのよ……】
「部長…交代しますよ……休憩してきてください……」
「え?…あぁ、藤沢くん…ありがとうございます……今、藤沢くんの絵を熱心に観られていた方がいらっしゃったんですよ……」
私は彼との距離を摘めて囁いていく。
「すごく美人で…大人の女性でしたよ……」
彼は驚いて出口に視線を送った。
「お知り合いなんですか?……」
その女性の姿はとっくに居ない。
「もしかしたら…叔母かと思って……」
彼は今にも飛び出していきたいのだろう。
「じゃあ、藤沢くん…私は休憩をいただきますから…あとをお願いしますね……」
意地悪なことをしてしまう。
彼はまだ出口を見つたまま頷いた。
「凄い画力ですよね…この作者、まだ一年生なんです……」
このひと、頬を赤くしてる。
もしかして解るの?
絵の具に塗り込められた、一番下の下書きが…。
【私の……なんですよ……】
「そ、そうなんですね…ほんと…上手ですね……」
私は部長さんとおぼしき生徒に声をかけられながらも、陽翔の絵から目が離せなかった。
【陽翔…あんたなんてモノ描いてるの……もしかして私の?……いや、違うよね……なんとなく私のじゃない気がする……誰の?……私以外に居るの?……】
女の芯が疼いていた。
陽翔との時間が思い出されてしまう。
私以外としてる陽翔に嫉妬してしまう。
【このひと…やっぱり解ってる?……そんなにまじまじと視ないでください……だって、それ私のなんですよ……恥ずかしくて堪らなくなるじゃないですか……】
私の女性器を見つめられている気分になる。
陽翔くんが私を描くあの目を思い出して疼いていく。
私も…
私も…
林檎を前に濡らしていた。
「すみません…もう行かなきゃ……ありがとうございました……」
「え?…もう?……」
まだ他にも沢山の作品があるのに、
その美しい女性は彼の絵だけを観て足早に出ていってしまった。
「もしかして……」
【陽翔くんの好きなひと?……】
大人の女性だった。
歳もけっこう離れていると思う。
でも、間違いないと私は確信した。
そして、どこか優越感に浸っていた。
【解ったんでしょ?…貴女のじゃないって……】
そして、次に襲ってきたのは嫉妬だった。
【貴女が居るから陽翔くんは私のモノにならないのよ……】
「部長…交代しますよ……休憩してきてください……」
「え?…あぁ、藤沢くん…ありがとうございます……今、藤沢くんの絵を熱心に観られていた方がいらっしゃったんですよ……」
私は彼との距離を摘めて囁いていく。
「すごく美人で…大人の女性でしたよ……」
彼は驚いて出口に視線を送った。
「お知り合いなんですか?……」
その女性の姿はとっくに居ない。
「もしかしたら…叔母かと思って……」
彼は今にも飛び出していきたいのだろう。
「じゃあ、藤沢くん…私は休憩をいただきますから…あとをお願いしますね……」
意地悪なことをしてしまう。
彼はまだ出口を見つたまま頷いた。