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背徳の障壁とその先にある翡翠
第2章 翡翠の肖像と悪夢の障壁
だから、家に閉じこもっているんじゃないか?とあたりまえのように思っていた。
現に毎年のこの時期は、暑い暑いと嘆くようにボヤいている。
今年もきっとそうだろうと思っていたが、近くまできたときに今年は今までとは違ったそうだ。
何やら叫び声と怒鳴り声、口喧嘩している声が聞こえたらしい。
フランクは珍しいこともあるもんだと疑問に思った。
あれほどの愛妻家のジョンに、健気で控えめでおとなしいアニーがサイレンが壊れたように怒鳴りちらし、その声が外まで響いていた。

フランクも他人の家庭のことだから、自分が口出しするのもどうかと躊躇い、そのまま引き返してきたらしい。
そんなことがあったのか…
あれほどの仲の良い2人が。
夫唱婦随という言葉がピッタリと当てはまるような夫婦なのに。
アニーはよほどのことがない限り、自分を表に出すような人ではない。
何があったのかマーカスは心配になった。
他人のことに口出ししてもなぁ…
自分のことで手一杯だ。
妻をいつも1人にしてしまっている。
せっかくの休暇なんだ。
今回は帰らせてもらうぞ。ジョン。
落ち着いたら、ドーナツ屋でモーニングでも食べることにしよう。
妻とは学生時代に付き合って、そのままの流れで結婚した。
学年時代は2人で旅行に行ったりもしたが、わたしが警官になってから忙しくなり、ずっと相手にしてあげてなかった。
心の中では、感謝していたが直接言葉で伝えることは今までなかった。
マーカスは不器用な人間だ。
相手に対して感謝をどう伝えたらよいのか悩んでいた。
今回は小旅行を予定している。
妻との間の仲を取り戻すには良い機会だ。
毎朝読んでる新聞は欠かさないが、妻との会話はめっきりと減った。
彼女も期待しているに、違いない。
マーカスは相棒のジェイドをこの春亡くした。
彼女は殉職したのだ。事件に深入りしすぎて巻き込まれた。
あなた…そんなに気を落とさないで。
あなたに何の落ち度もなかったわ。
仕方なかったのよ。誰もどうすることも出来なかった。
そうでしょ?
自分をそんなに責めないで…
そんなに自分を追い込んですべてを背負おうとしないで。
あなたには素晴らしい仲間がいるじゃない。
マークに相談してみたの?
わたしたちの仲を取り持ってくれたのもマークじゃないの。
マッカーシーは署長で俺の上司だ。
気安く相談など今はできない存在になってしまったよ。
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