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背徳の障壁とその先にある翡翠
第2章 翡翠の肖像と悪夢の障壁
あなた…。もう仕事の話しはやめましょう。
ねぇ、旅行はどこに連れてってくださるのかしら?
マーカスの妻のアリエルは、キッチンから熱々のティーポットと高そうなカップを2つ、磨き上げたトレイに乗せてリビングに運んできた。
マーカスは相変わらずリビングで新聞を広げていた。
アリエルは旦那がいつものように、新聞を読んでいるのをみて休暇のときくらいは、新聞は読むのをやめるように注意しようとした。
しかし、口を開こうとしたが辞めた。
口を噤んだのだ。
電話が鳴ったからだ。
あなた…何かしら?何だか胸騒ぎがするわ。わたし。
ああ、わたしもだ。嫌な予感がする。
何故なら休暇中だと分かっていて、署から電話などかかってくるはずがないからである。
よほどのことがない限り電話などしてこない。
こりゃ、予定は中止になりそうだ。すまないアリエル。
ええ…いいわ。いつものことよね…
アリエルはそれ以上は何も言わなかった。
それはいつもの溜め息より深い。
まるで溜め息でまたか…と呟いているように聞こえた。
…いつも君に負担ばかりかけて、我慢ばかりさせてすまないと思ってる。
マーカスは受話器を取るまでが永遠の時間のように感じていた。
彼女と知り合ってから今までの時間があっという間にさえ思えるくらい。
ガチャ…はい、マーカスだが。
はい、はい、何だってぇ!!それは本当のことか?マッカーシー!
マーカスは相変わらず、呼び捨てで署長の名を叫んでいた。
今からすぐに向かう。
アリエル。すまない…休暇は無しになってしまったようだ。 
分かってるわ。あなた。わたしは警官の妻だもの。
いつも覚悟は出来てるわ。
気をつけてね。
ああ…行ってくる。
マーカスは素早く着替えるとfordに乗り込みエンジンをかける。
頼んだぜ!相棒…まるでジェイドに話しかけているように語りかける。
家から程なくして、そこには着いた。
もうすでに仲間のパトカーが数台止まってパトランプがグルグル回転している。
いったいこれは…
何があったんだと言う前に言葉を詰まらせた。
そこは先程、マーカスが寄るべきか悩んでいた家だった。
休暇の初日からすまないな。マーカス。
いえ、それは良いんですけど…
マーカスは珍しく敬語を使っていた。
何故なら周りにうちの所轄以外の真新しいパトカーも数台止まっていたからだ。
どうしたんだというんですか?署長。
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