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代車
第10章 香織

 金曜

6時半から飯田 宮崎、の送別会が開かれ最終的に68名と成り 
盛大な声で宴会が始まった

宴会が半ばに差し掛かる頃、入口でどよめきが起き 
社長が花束を抱え二人の前に立ち 花束を渡し

「宮崎君、北見君の処に行くのかね?」 

「ご存じですか?」と宮崎が聞くと

「北見の親父は私の親友だよ 奴の女房が息子が結婚しないって嘆いていてな」

「何でも 好きっだった女性が結婚したんで 
 俺は一生独身だって 言って仕事に没頭してたらしいんだ」 
 
「だから軌道に乗って、大きく成ったんだよ」

「そしたら 何か来週、嫁さん連れて来るって言って女房が喜んでるって
 電話があってな おめでとう」 

宮崎は最初何を 言われてるのか
理解出来ない顔をして 暫くすると目に涙を浮かべ 
慌ててハンカチで、涙を拭った
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