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代車
第11章 智美 2

売店で飲み物とポップコーンを抱え 指定された席に付き 
二人掛けのペアシートの席に座ると 空席も徐々に埋まり
上映が始まった時は 前列に幾つか空席があるだけだった 
映画の終盤でヒロインの別れのシーンで 橋本は渡部の腕に
しがみつき涙を流していた 
上映が終わり橋本は涙を拭くが なかなか立ち上がれないで居た
外に出ると陽はまだ高く さわやかな風が頬を撫で 

「渡部さんあそこのゲームセンター行きましょう」 
橋本が渡部の腕に 絡ませた腕でゲームセンターへ向かう

「プリクラ撮りましょう」 
引っ張られプリクラコーナーへ 連れて行かれ橋本が機械を
1台1台確かめて一つの機械に渡部を押し込んだ 
二人並ぶと何やら操作している 渡部はまな板の鯉の様に
橋本の操作を優しく見ていた

「はい あそこ見てください」 
言われた印を見ていると 微かなシャッター音が成り 
橋本はペンを取り何やら操作して
渡部は橋本の操作をただ見ているしかなかった 
写真が出て来た
写真には二人の姿が写し出されているが ハート 星 等飾りが書き込まれ 
付属のハサミで切り取ると 渡部さんはい切り取った
1枚を渡され 残りは橋本のバックに消えた
こっちのは写真を加工出来るの 目を大きくしたり 
肌を白くしたり出来るんですよ とプリクラの説明を橋本がする
渡部は優しく橋本の話を聞いていた 
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