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代車
第14章 琴音

焼きそばが届き 琴音が上手に箸を使い 食べ始め 
食べながらも 午後も沢山沢山取るんだと
楽しそうに話し
琴音の焼きそばは 残り少なくなっていた 
琴音がそわそわと 行きたそうなそぶりを始め
渡部が

「貝さん取りに行く?」
聞くと 顔を輝かせ

「行こう!!行こう!!」
体を跳ね バケツを待った

渡部は海の家でシートを購入し
パラソルを借り 海岸へ向かった
渡部が砂浜にパラソルを刺し シートを広げ
目の前で無心に砂を掘る 琴音を優しい目で見つめていた 

琴音が渡部のもとへ 走って来てバケツを見せ
自慢そうに見せ バケツの中にはアサリと貝殻が入っていた 
欠伸をする 琴音にジュースを与え膝の上に乗せ 
琴音は渡部の膝の上で 昼寝を始めた

海岸では 潮干狩りを楽しむ 人の声が時折聞こえるが
波の音が それをかき消していた 

潮が浜辺を削る 音を聞きながら
琴音は 静かに昼寝を続け
渡部は琴音の寝顔を優しく見続け
寄せる波の音が 

静かに時を流していた・・・・
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