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代車
第3章 和江
駐車場に車を入れ ホテルのエントランスを歩き
ロビーに入る支配人が頭を下げ お久しぶりですと挨拶してきた
(・・????・・)
1階を 奥に進み 和食の店に入り2名だと告げ 席に案内され
お茶とおしぼりが運ばれ 2名のオーダーを頼みビールを頼んだ
「お酒好き?」地酒がいくつか 用意されてるのを メニューから確認していた
(・・酒 弱いよ俺・・)
「大丈夫です」 ビールを飲みながら 和江が答えた
先付けが 運ばれて来たときに 日本酒を2合頼む
程なく グラスと日本酒が運ばれてきて 和江が日本酒を持ち 渡部に進め
渡部も 和江のグラスに注ぎ 乾杯とおどけた
(・・・日本酒 飲んだら 倒れる・・・)
冷えた 日本酒が舌先を 転がり落ち 甘露と言う言葉がよぎり
朝露がハスを転げるように喉の奥に 転がる
「美味しい!」 和江が嬉しそうに 綺麗に盛られた 先付けに箸を運んでいた
「お作り二人前です」 皿に刺身が盛られテーブルに置かれた
日本でも有数の料理人を抱えるホテルだけの仕事だ
(・・・もう 駄目 意識が薄れる・・・・)
「アルコール飲んで 帰りはどうされるんですか?」
和江が 聞いてきた
渡部は 飲みかけのグラスを置き 和江の目を見詰めながら
ポケットから ルームキーをテーブルに置き
「和江ちゃん 帰りたくなったら タクシー頼むよ」と答えた
デザートが 運ばれ スプーンでアイスをつつきながら
「モーニングも美味しいのかな 食べたいな」和江は呟いた