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代車
第6章 真由美
日曜
朝、渡部は先週と同じ場所にたたずんでいた
一軒の家から四歳位の、女の子が出てきて後を、
中年の女性が、二人は手を繋ぎ公園へと向かった
渡部も後に付き 公園のベンチに座り
女の子の遊ぶ姿を 眺め 女の子が女性に手を引かれ
家路に向かうと 渡部は自宅へと車を走らせ 昼から街中の
不動産会社を回り 何件かの物件を紹介され
一つをその日のうちに 契約していた
月曜日
出社すると宮崎が何時もの顔で
「お早う」声を掛けて来て 渡部も
「お早うございます」と変わらず返した
何時もの様に業務が流れ 火曜の昼過ぎに 渡部は前田の席に立ち
明日また午後に 出社したいと申し出て
前田は分かったと 返事をするだけで 特に気にする事も無く
デスクの書類の 整理をしていた
渡部に電話と言われ 取り上げると 田代京子と名乗り
事故の事を強く謝罪して お詫びしたいと
渡部は、保険会社が動いてるから 気にしないでと伝えると
どうしてもと言い募り 土曜の11時の約束で電話を終わらせた