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ジャスミンの花は夜開く
第5章 抑圧

茉莉花は奥から二番目の個室に入って、腰を下ろした。
いざ排尿をしようと思った刹那、先客がいるであろう隣の個室から、なにやら湿り気のある卑猥な音が、茉莉花の耳を刺激した。
ジュポッ…ジュポッ…ジュポッ…
半ば規則性のある音だったが、昨夜のあの夢で見たときに聞こえた音と酷似している。
フェラチオの音に違いないのだ。
しかしここは女性トイレ。
思わず頭を振って否定する。
しかも営業中の飲食店だ。
そんなはずはないと思ってみても、音は茉莉花の耳に届く。
尿意より好奇心が勝ち始めた茉莉花は、体を左に寄せて、耳を壁際に近づけた。
すると今度は、女性と思われる吐息が漏れ聞こえてくる。
「はぁ…はぁ…あっ…」
思わず茉莉花は自分の口を塞いだ。
『オナニーしてるの?』
そう思った。
女性用の個室ではそういうことをする人もいると聞いたことはある。
ただ、まさかそれに自分が出くわすとは夢夢思ってもいない。
『昼間から…どうかしてるわ…』と嫌悪感を抱いた次の瞬間、茉莉花の耳を疑う言葉が鼓膜に届いた。
「もっとスケべな音を立ててしゃぶれ!」
到底押し殺しているとは思えない男性の声だった。
『えっ? 二人で入ってるの? しゃぶれ? ま…まさか…』
茉莉花は、自分の心の声が聞こえていやしないか、不安になる。
こんなシチュエーションに出会ったことがない。
トイレの個室に入って男女が淫らなことに耽っている…。
茉莉花の裂け目は尿ではない違うもので、また濡れ始めた。
「こんなところで咥えるとは、アイも淫乱になったもんだ」
「ああ…ご主人様、それは言わないでください…」
飛び込んできた言葉が、今の茉莉花には刺激的すぎた。
ご主人様とはどういうことなのか、茉莉花の薄い性の知識でもおぼろげながらその存在は知っている。
「我慢できなかったんだろう?」
「は…はい…。ホテルまで我慢ができません」
「どうしてだ?」
「だ…だって、こんなもので塞ぐんですもの…」
「それは、アイが望んでいたはずだ」
「あっ、そ…それはそうですが…」
「人目が気になっただろ?」
「は…はい。すれ違う人みんなに見られているような気がしてしまって…」
「感じるんだな?」
「意地悪仰らないでください…」
「感じるんだろ?どうなんだ?答えなさい」
「はい…。視線を感じると興奮してしまいます」
いざ排尿をしようと思った刹那、先客がいるであろう隣の個室から、なにやら湿り気のある卑猥な音が、茉莉花の耳を刺激した。
ジュポッ…ジュポッ…ジュポッ…
半ば規則性のある音だったが、昨夜のあの夢で見たときに聞こえた音と酷似している。
フェラチオの音に違いないのだ。
しかしここは女性トイレ。
思わず頭を振って否定する。
しかも営業中の飲食店だ。
そんなはずはないと思ってみても、音は茉莉花の耳に届く。
尿意より好奇心が勝ち始めた茉莉花は、体を左に寄せて、耳を壁際に近づけた。
すると今度は、女性と思われる吐息が漏れ聞こえてくる。
「はぁ…はぁ…あっ…」
思わず茉莉花は自分の口を塞いだ。
『オナニーしてるの?』
そう思った。
女性用の個室ではそういうことをする人もいると聞いたことはある。
ただ、まさかそれに自分が出くわすとは夢夢思ってもいない。
『昼間から…どうかしてるわ…』と嫌悪感を抱いた次の瞬間、茉莉花の耳を疑う言葉が鼓膜に届いた。
「もっとスケべな音を立ててしゃぶれ!」
到底押し殺しているとは思えない男性の声だった。
『えっ? 二人で入ってるの? しゃぶれ? ま…まさか…』
茉莉花は、自分の心の声が聞こえていやしないか、不安になる。
こんなシチュエーションに出会ったことがない。
トイレの個室に入って男女が淫らなことに耽っている…。
茉莉花の裂け目は尿ではない違うもので、また濡れ始めた。
「こんなところで咥えるとは、アイも淫乱になったもんだ」
「ああ…ご主人様、それは言わないでください…」
飛び込んできた言葉が、今の茉莉花には刺激的すぎた。
ご主人様とはどういうことなのか、茉莉花の薄い性の知識でもおぼろげながらその存在は知っている。
「我慢できなかったんだろう?」
「は…はい…。ホテルまで我慢ができません」
「どうしてだ?」
「だ…だって、こんなもので塞ぐんですもの…」
「それは、アイが望んでいたはずだ」
「あっ、そ…それはそうですが…」
「人目が気になっただろ?」
「は…はい。すれ違う人みんなに見られているような気がしてしまって…」
「感じるんだな?」
「意地悪仰らないでください…」
「感じるんだろ?どうなんだ?答えなさい」
「はい…。視線を感じると興奮してしまいます」

