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第9章 崩壊

「そんなに気持ちがいいか？」
「そ、そんなこと…」
「ありません、とでも言うんか？」


返答に窮してしまう。
これだけの刺激を一番敏感な部分で感じ取っているのに、気持ちが良くないわけがない。


「気持ちいいんじゃろ？本当のところは」
「そ…そんな…こ…こと…」
「ない、と言いたいんか？気持ちいいは我慢せんほうがええ」


大家は深く舌をねじ込み、茉莉花の裂け目をこじ開ける。
唾液と粘液が混じり合い、クレバスの間には淫らな糸が引いた。


「これでどうじゃ、もっと気持ちいいんじゃろ？」


今までされたことのない舌技だった。
そこで思わず茉莉花は言ってしまった。


「はぁーーーー！ああぁーーーー！す…すごいぃーーー！き…気持ちいいぃぃぃーーーーー！」


茉莉花は大家の舌技にすっかりやられてしまったのだ。
これまで丁寧、かつ執拗な愛撫をされたことがなかったからだ。
いったい何分もこうされ続けているだろう。
やがて大家の舌は、薄い皮に包まれていた裂け目の頂点に達しようとしていた。


「あぁーーー！あっ、そ…そこは！」
「ふふ。一番気持ちのいいところじゃな。舐めて欲しかろう？」


はちきれんばかりの葡萄の実が軽い指先の力でスルッと剥けるのと同じく、完全に性のスイッチが入ったそれはいとも容易く顔を外に覗かせた。


「ひ…ひぃぃぃぃーーーー！」
「そうだろうそうだろう」


茉莉花は馬の嘶き（いななき）ように鳴き、大家はその反応を楽しんだ。
重点的に裂け目の頂点を舌と唇と指先で弄られた茉莉花の口からは、桃色に染まった息が絶え間なく漏れ出て来る。


「くはぁ…はぁぁぁんんん！」
「どうじゃ？こんな責めは初めてじゃろ？」
「あっ！あぁーーーーー！！！」


いよいよ、それを大家が甘く噛んだ。


「はぁぁぁああああ！す、すごぉぉぉぉーーーい！」


茉莉花は痛みより気持ち良さを強烈に感じた。


『甘噛みされるのって、こ、こんなにいいの？』


「やっぱり初めてのようじゃな」


茉莉花の反応を確かめるように、大家はまた甘く噛んだ。


「んぁぁぁんん……ああぁぁーーーーーん！」


顎が自然と天井を向く。
茉莉花は首を反らせ、これまでになかった快感の渦の中に引き込まれようとしていた。
そして心の中でこう呟いた。


『クンニだけで逝きそう！逝っちゃうかも！！！』