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ジャスミンの花は夜開く
第12章 困惑
部屋へ戻った茉莉花はその日二度目のシャワーを浴びた。
自分が奥の部屋に入ってしまったことがきっかけとは言え、穢された自分が許せなかった。
中で出された大家の飛沫の始末もしなければならない。
陰部に強めにシャワーを当てた。
ついさっき二度も絶頂に達したはずが、シャワーの水圧に身体が反応してしまう。


「あっ、あん。さっきあれだけしたのに…」


ガニ股になって下からシャワーを当てる。
いきむとドロっとした大家のそれが垂れ流れた。
今しがたの交わりを思い出さずにはいられない。
自然と指が裂け目に触れる。


「ダ、ダメ。ダメよ」


必死にそう言い聞かせ、穢れを洗い落とした。


まだ血液がみなぎっていた生殖器を引き抜きながら大家は「抱かれたくなったらいつでも来るがいい」と茉莉花に言い放った。
茉莉花は返答もできず、急いで服を来てすぐ自分の部屋に戻った。
壁一枚隔てた先には、性欲の塊のような老父が住んでいる。


「あんたが儂のプライベートスペースに立ち入ったから起きたんじゃ。誰も恨んじゃいかん。あんたも相当感じてたみたいじゃし。それにの、一部始終はあのカメラで撮影してある。ほれ、あの天袋からレンズが覗いとるだろ?警察に訴えてもあれが証拠じゃ。儂は強姦はしとらん。結局はあんたもよがって儂に抱き付いて来よった。もし何かあればどこにでも公開することはできる。ただ、儂はそんな卑劣な男じゃない。それは犯罪じゃからの。ハメ取りは儂の趣味じゃ。自分一人で愉しむだけじゃから安心しなさい」と言われ、言い返すこともできなかった。
そして「今ここから出て行っても、行くところがなかろう。格安の家賃で住んでることも忘れんようにな」と付け足された。
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