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青い煩い、少女の情動。
第5章 視聴覚室(またの名を……)
ボールペンを出し入れする度に、私の中がボールペンを掴んで離さないようにきゅっと締まる。壁、スポット、ひなさき、と順番に刺激をしていくと股関節にぎゅっと力が入り息がもっと荒くなる。
あっ、やばっ、そろそろいっちゃうかも。
身体がどんどん前に倒れていき、気づいた時には響君の耳が目と鼻の先にあった。
舐めたい……舐め……たい……。
絶頂を目前にした私にまともな思考などできるはずもなく、
それっ、
と私は響君の耳朶をはむっとくちびるで挟んだ。柔らかい、マシュマロみたいだ、という形容はいかにも俗っぽいが….…響君とキスをしたような気持ちになった。
直後に漏れた、んっ、という声は私のものなのかそれとも響君のものなのか分からなかった。
だが、耳への感触は覚醒に足るものだったようで、響君は急に身体を起こして、周りを一度だけ見回した。
もしかしてバレたっ!?
私は一瞬冷静になりかけたがそれでも手は止まらない。依然、絶頂に足をかけた状態だ。
響君はくるっと後ろを向いて私を見る。私は不安を抱きながらも、響君の表情を見て彼の目的が糾弾ではないと悟っていた。彼は怒っている様子などカケラもなく、ただ純粋に無垢な笑みを浮かべて
『寝ちゃってた。』
えへっ、と小首を傾げた。
なんて可愛い生物なんだろうか……。
私は響君に[寝ちゃってたね。]と返答をしながらも机の下では高速で手を動かしている。
映像のBGMでかき消されているけど、本来ならきっと、ぴちゃっぴちゃっとやらしい音が響いているに違いない。
響君は何も知らない様子で『うん寝ちゃってた。』と告げる。
可愛いっ。可愛いすぎる。女の私より可愛いのなんでなの?
胸に好きの津波が押し寄せて、私を飲み込んでいく。
だめっ、イクっ、イクっ、
イクっ!
[…………っ!]
その愛らしさに、私はいとも容易く絶頂に達した。達する瞬間、声はもちろん出せず、その分身体大きく震える。
全身の鳥肌がたって、ピリピリする。