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青い煩い、少女の情動。
第7章 勉強会という名の……
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私は悠寿君とまったりお湯に浸かっている。そろそろ私も反省の時間かもしれない、と憂鬱な気分になるが、私の気持ちなど露ほども知らないとばかりに悠寿はうっとりとした表情だ。
[ひさ、気持ちいいねー]
『うん。』
やはりお風呂は気持ちがいい。この世にお風呂が嫌いな人がいるなんて信じられない。
『莉央お姉ちゃん。そういえばね……。今思い出したのだけどね……。』
[うん。]
悠寿君は何か罪の告白をしようとしているみたいに顔が固くなった。なんだろう。
『まえね、僕が夜中トイレで目が覚めたとき……にぃの部屋の電気がついてたから、なんだろうと思ってにぃの部屋の扉、開けたの……。』
[うん、それで?]
『そしたら、にぃ……ズボンを下げて…………を触ってたの。』
ん?今なんて言った?
『にぃ、僕を見て、慌ててズボンをあげたんだけど、今思い出したら、にぃの……おっきくなってたし……。』
うそ?ほんとに?
『なんか……横にティシュもあったし、莉央お姉ちゃん、にぃは白いの出す準備してたの?こーふんしてたの?』
…………
その話を聞いて私が最初に抱いた感想は、
へぇ、響君もひとりでするんだぁ。
というものだ。それは失望や驚愕の感情ではなく、どこか嗜虐じみた感情であった。
[ひさももう少し、お兄ちゃんになったら分かると思うけどね……。男の子はね……女の子のもだけど……気持ちよくなるために……自分のを触るの……。]
『ふーん……じゃあ、莉央お姉ちゃんもそれ……してるってこと?』
[うん……。]
しばしの沈黙が訪れる。悠寿君は特段、恥じらいやいたたまれなさを感じていないようなので、この雰囲気は私によるものだ。そりゃそうだ。思い人の秘密を知り、私の慰めを暴露されられたのだから。
[ひさ、私以外に、にぃが……してたこと言ったらダメだからね?家族でも、人に……見られたら恥ずかしいから……。]
『うん。』
相変わらず素直でいい子だ。私はやましい心が浄化された気がした。悠寿君を見ていると自分の穢れが浮き彫りになるというよりは、それすらも超越した温かさを得られる。
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