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青い煩い、少女の情動。
第8章 布団の香り、
『これはちょっと解釈が難しいよね。ようは……結論からのアプローチなんだよ。』

[結論からのアプローチ?]

私の頭をこれ以上混乱させないで。難しい言葉使わないで……。思わずそんな悲痛な叫びが漏れそうだったが頑張って耐える。

『例えば、ここで出てきたαを使ったらうまい具合にan+3がbnって置き換えられるでしょ?そしたらただの等比数列だから解けるじゃん?』

確かに……複雑な漸化式が一気にわかりやすい式になった。

『そこから逆算して……αがこの値だったら上手く置き換えられるなっ、ていうαを探したのがこの式ってわけ……。明確なビジョンがあって、それを実行するために辻褄を合わせるというか……都合のいい数を見つけるっていうことだね。』

[なるほど、結果から逆算……。]

なんとなく分かった気がする。けどやっぱりなんかしっくり来ない気もする。

『最悪意味が分かってなくてもテストの点は取れるから……。何時間も考えるより先に問題解いてみようか?』

[うん。]

スタートから既に3時間。時刻は一時を回っている。なんだかんだで昼ごはんをまだ食べていなかった。悠寿君も私のふとももの上ですやすや眠っているし、あとちょっとだけ頑張ろう。

シャープペンシルが紙の上を滑り自らの痕跡を残す。私が解いている間は響君も自分の勉強をしていて、私は時々誘惑に負けてちらっと彼の顔を見てしまう。綺麗な顔……。しかし、不誠実な者には天罰が当たるのである。

ぐぅーっ

と私のお腹が大きな音で反乱を告げたのだ。
ばっ、と私は慌ててお腹を抑えるが、時すでに遅し。響君が苦笑いしながら

『ふふっ。そろそろご飯にしようか?』

と言った。

コクンっと私は頷くことしかできなかった。
恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい。
あぁーー私のお腹の馬鹿ぁーー。


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