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青い煩い、少女の情動。
第8章 布団の香り、

恐ろしい文面が襲う。
文面は以下、

『莉央っー。今日、電車止まっててお母さん帰れないから会社に泊まるー。葵は多分、友達の家でお泊まり会してるから、家誰もいないけど、よろしくー夜ご飯は適当に何か食べといてー。』

お父さんは単身赴任でもちろん家には帰らない。
これが親のすることだろうか、私は1人寂しくカップラーメンを片手に夜を過ごすのだろうか。

ドンッ、ゴロゴロー

ほらっ、空もこんな母親を怒っているではないか

『莉央?どうしたの?』

響君は心配そうな様子。

[えーっと。端的に言うと、今日帰っても家に誰もいないそうです。電車が止まっててお母さんは帰れないし、お父さんは単身赴任。妹は友達の家にお泊まりで、ペットもいません……。]

語尾が力なく窄まる。

『この雨だと、帰るのも大変だしねー』

ピカっ、ドカーン、と雷も同意を告げる中、状況を理解しているのか理解していないわからない天使が提案をする?

『じゃぁ、莉央お姉ちゃん、家にお泊まりすれば?』

え。

『ひさー、いいね。そうしようか。』

えっ?
何故当事者である、私を差し置いて話が進んでいくのだろう。

[いやいやいや、いいよー、迷惑だろうし。私自転車でパパッと帰るし……。]

私はもげるくらい必死に首と手を振りながら拒否する。

『この雨で?』

ゴロゴロー、ドカーン、雷の説得力が半端ではない。

[えー。でも、今日一杯お世話になったのに……。]

私の心の8割は申し訳なさで埋まっている。

『こんくらい全然いいよ。ひさも仲良くしてもらってるし。夜一緒に本の話しようよっ。』

[本当にいいの……?]

『もちろん、やったね?ひさ?』

『うんっ。』

悠寿君は目を輝かせて喜ぶ。そんなに喜んでくれるのなら私の存在も迷惑ってだけじゃないのかもしれないが……。やはり引け目は感じる。

[分かった、ありがとう。]

お母さんに、私も友達の家に泊まる、とだけラインを送って、意識を現実に戻した。
よく考えると、響君とお泊まり?悠寿君もいるとはいえ、年頃の男女が一つ屋根の下で一夜を明かすなんて、なんて破廉恥な……。

いくら想像をしていたところで、現実にそういう場面になった際に私は何をしていいかわからない。滅多なことはないと思うが一応……。みたいなだらしない妄想で頭が一杯になる。
どうなるんだろう……。

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