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青い煩い、少女の情動。
第8章 布団の香り、
『僕はこの作品、凄い好きなんだ。トリックが派手とか、そういうのじゃないけど、推理のプロセスがとてもシーケンシャルで、だけどある程度の飛躍があって、僕たちが考えるいるところとは違う、遥か遠くに結論がある。そういうところがスタイリッシュでいいと思う。』

[うん。それは分かる。朝西カルタのずるいところはさ……問題の解決法として、例として自分から解法A.B.Cを先に提示して、それの反例を示すじゃん?]

『うん。』

[そしたら、私たち読者ってあぁ、これダメなんだーって思って、A.B.Cの解法を諦めるんだよね。そしてDとかEの解法を探そうとする。]

『うんうん。』

[だけど、答えは、最初に提示したBの改良版であるB'だったりするんだよね。なんか、上手く読者の意識を逸らしているというか……。絶妙な誘導を感じるんだよね、この気持ち分かって貰えるかな?]

この頃、私も小説についてある程度分かるようになってきた。どうやって読めばいいのか、どこに注目すればいいのか。本を読めば読むほど他の本との比較ができるようになって来て、その本の凄いところや独自性が見出せるようになった。

『確かに……。凄いね、莉央っ。そこは僕もなんか気持ち悪さを感じていたんだけど、上手く言語化出来なかったところなんだっ。莉央は国語は得意なんだね。』

彼に悪気はない。は、という助詞一つがどんなに人の心を傷みつけているのかを彼はまだ知らないのだ。いや事実、理系科目はダメダメなのだから彼を責める道理はない。つまりは私が悪かった。
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