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妻の過去 ~知りたい夫と知る男~
第7章 開封
「あいたたたたた…」
私は窓から光が差し込む寝室のベッドで頭痛を伴いながら目覚めました。

どうやってベッドまで辿り着いたのか、記憶がありません。

隣のベッドには、妻の姿がありません。
リビングの方から物音が聞こえてくるので、
もう起きているようです。

頭痛と重い身体を引きずり、リビングに行くと、
キッチンに立つ妻の姿がありました。

そこでようやく昨夜の事を思い出してきました。

(そうだ、川島…)

私は酒を浴びるように飲み、しばらくして意識がなくなったのでした。

「あ、お、おはよう。大丈夫?昨日大変だったんだから。」
「おはよう。いや、悪い悪い。川島は?
泊まって行ったのか?」
「う、うん、もう終電も終わってたから…」
「そんなに遅かったのか…」
「そ、そうよ。あなた記憶なくすくらい飲んじゃってたから…」
「ああ、そうだな。俺はどうやってベッドまで行ったんだ?」
と妻に聞きつつ、テーブルの上の違和感を感じました。

…。

「も、もう、大変だったのよ、川島くんと二人で運んだんだから。」
「そうか。川島にも悪いことしたな…」

…。

テーブルには使われた後の食器がまだ並んでいる。
川島が帰ってまだそんなに経ってないということか。

時計を見ると、もう11時近い。
泊っていったにしても、こんな時間まで居座るだろうか?

それに、本当に終電逃すくらい遅かったのだろうか。
ここは都心に近いマンションだ。
終電はかなり遅い時間まである。
妻が言った「終電を逃した」は本当だろうか?

「あ、ご、ごめんなさい。あなたの分も用意するね。」
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