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妻の過去 ~知りたい夫と知る男~
第7章 開封
その後すぐに、トイレの水洗音が流れ、二人の会話は止みました。

その後に聞こえてくるのは、妻と川島の声が殆どで、
正気のない生返事のような私の声が、
時々混ざっているくらいでした。
この頃から私は酔い潰れて行ったということでしょう。

しばらく妻と川島のおしゃべりが続き、
「小沢さん、大丈夫ですか?だいぶ酔ってます?」
「う~ん…ちょっと…」
それが私の最後の声でした。

「ちょっとあなた、大丈夫?」

妻の問いかけには返事が入ってませんでした。

「ちょっと、もう寝かせた方が良くない?」
「そ、そうね、寝室に運ぶわ。川島くん手伝ってくれる?
ごめんね、お客さんなのにこんなことさせて。」
「いいよ、全然。こういうの慣れてるから。」

椅子をガタガタする音や、川島と妻の
「こっち」「ここ持てる?」「あたたた、重い」
などの声があり、しばらく無音になりました。
私を寝室まで運んでいったのでしょう。
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