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妻の過去 ~知りたい夫と知る男~
第2章 武勇伝
「小さな不動産屋で働いてたんです。
社長がいて、その奧さんが専務という立場で、
まあ実質経理全般任されてるような感じで、
あとは僕含めた社員3人、みたいなほんと小さな会社なんですけど、」
「うんうん。」
「ある日、社長も社員も僕と奧さん以外全員営業に出ちゃってて、
事務所に残ったの2人だけになった時に、
奧さんから今夜飲みに行かないかと誘われたんですよ。
てっきり皆で行くのかと思ったんですけど。
小さな会社なんで。」
「違ったと?」
「そうなんです。僕と2人でだったんです。」
「で、飲みに行ってその後、ってことか?」
「そうなんです。奧さん酒弱くて、かなり酔ってて、
店を出た後、腕組みしてきて、その時に告られたと言うか…前から気になってたとか」
「…その奧さん、幾つくらいの人?」
「確か、44でしたね。社長は60近かったですけど。
そんなこともあって、あっちの方に不満あったんだろうと思います。」
「それで?」
「もちろんそのままホテル行きました。」
「その奧さんとはその後どうなったの?」
「そうですね、それからは事務所で二人だけになるの見計らって、
事務所でヤッたり、夜待ち合わせてホテル行ったりしてましたね。」
「奧さんは相当キミに入れ込んでたの?」
「ぶっちゃけ言うと、そんな感じですね。」

酒が進み、話を続けると、川島も段々と饒舌になってくるのが分かりました。
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