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黒薔薇学園の白い百合たち
第7章 女教頭先生、女に目覚める
ゲームセンターを後にした彼は
一人でとぼとぼと路地裏を歩き始めた。
『もう!いったい何をしてるのよ!』
思い余って声を掛けようとした時、
案の定、彼は街の不良グループに絡まれた。
「ようよう、僕ちゃん
こんな夜更けにお散歩かい?」
「丁度いいや、俺たちさあ、
遊ぶ金が欲しいんだよね~」
「いくらか持ってんだろ?
恵んでおくれよ」
無理やり不良グループに肩を組まれて
ますます暗い路地裏に連れていかれようとしていた
もう黙って見てるわけにはいきません。
「あなた達!何をしてるの!!」
体がガタガタ震えたけれど
なるべく威勢よく声を張り上げた。
「あ~ん?なんだよババア!
引っ込んでろよ!」
「そうはいきません!
ちょっと派出所までご同行願います!」
そう言って警察関係を装って
胸元から定期入れを取り出した。
暗がりなので、
それが彼らには警察の身分証に見えた。
「くそっ!サツかよ!
おい、みんな行こうぜ!!」
リーダー格と思われる男がそう言うと
他のメンバーも「ちっ!」と舌打ちをしながら
逃げていった。
「危なかったわね…
ダメよ、夜更けに一人でブラブラしていちゃ」
そう言って生徒の手を取って
明るい街角に連れ出した。