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黒薔薇学園の白い百合たち
第7章 女教頭先生、女に目覚める
「じゃあ…今夜も?」
「はい、家には女がいます
だから、帰りたくないんです」
「わかったわ、この件に関しては
後日、お父さんに学園に来てもらって
ゆっくり相談しましょうか…
そうだ!今夜はうちに泊まりなさいな」
「えっ?いいんですか?」
お金を貸してあげるから
ホテルに泊まりなさいな、とは言えなかった。
幸いにも井津美は独身なので
誰にも迷惑はかからない。
彼を家に連れて帰って
今夜は息子さんを我が家で預かりますと
彼のお父さんに連絡を入れたら
諸手を降って喜んでいた。
『なんて親なの!
息子よりも女といてる方が楽しいという訳ね』
何だか無性に腹が立ってきた。
その分、彼には我が家でのんびりして貰おうと思った。
「お腹すいてるでしょ?
何か作りましょうか?」
「あ、お構いなく…
僕、自分の小遣いで牛丼を食べましたから」
「そう…じゃあ、お風呂は?
ね、お風呂に入りなさい、
疲れが取れてぐっすり眠れるわよ」
「じゃあ…お言葉に甘えて…
お風呂をいただきます」
タオルとバスタオルを持たせて
浴室に案内したあと、
ふと、お布団をどうしようかと悩んだ。
とりあえず来客用の布団を押し入れから引っ張り出したものの、すごくカビ臭くて
使えるものではなかった。