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黒薔薇学園の白い百合たち
第8章 らいと君とのリプレイ

帰り道のスーパーに寄って
二人して食材を買った。

土方先生がカートを押して
私が食材を吟味してカートに入れてゆく。

何気ない生活の一コマ…

こういうのって幸せって言うのかしら

一度だけ勢いに任せて
土方先生は私にプロポーズしてくれたけど
あれから進展がないのよねえ…

もしかしたら
あれを正式なプロポーズだと思って
私の返事を待ってる?
まさかねえ…

「なあ、由里…
教員免許を取得したらどうするんだい?
うちの学園を選ぶかい?」

「う~ん…どうだろう…
まだ国家試験にも受かっていないからピンと来ないわ」

「そうか…まあ、これからの人生だから
じっくりと考えてみるのもいいかもな」

何よ、その言い方。
俺と同じ学園で働かないかぐらい言えないの?

なんか、私、
求められているのか
単なる遊びで抱かれているのか
わからなくなってきちゃった。

夕飯のすき焼きは
思いの外食材を買いすぎて
二人では食べきれないほどでした。

「ふう~、食った食った!
満腹満腹!」

土方先生は満足そうに
ごろんと横になった。

「ダメよ、食べてすぐ寝ると牛になっちゃうわ」

「あははは、まるでお袋みたいな事を言うんだな」

土方先生のお母さんか…
どんな人なんだろう。
「俺たち付き合っているんだよな」って
そんなことを言いながら
まだ、ご両親に紹介もされていないわ…
もしかして単なる遊びなのかも…

私は不安を覚えて
横になっている土方先生にくっつくようにして
同じように横になった。


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