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黒薔薇学園の白い百合たち
第9章 土方先生の実家にて

車が屋敷を後にして
遠ざかり見えなくなってようやく緊張が取れました。

「疲れちゃった…」

「なんだい、由里らしくないな」

私の肩をそっと抱き締めながら
土方先生は私の手を握ってくれた。

「だって…酷いわ!お義母様があんなに有名な方だなんて、あなた一言も言ってくれなかったんですもの」

「先入観無しで会ってもらいたかっからね…」

そう言いながら土方先生は車窓の景色を眺めて
「黒岩さん、方向が違うんじゃない?
僕たちは新橋の駅に向かいたいんだけど」と
運転手の黒岩さんという男性に声をかけた。

「奥さまから『お客さまがお疲れだろうからプリンセスホテルでゆっくりと過ごさせてあげなさい』と仰せつかっておりますので…
本当は屋敷にお泊まりしていただきたかったようですよ
ぜひ次回はお泊まりくださいと伝言を頂いております」

前方を見据えながら、
黒岩さんは仰々しく頭を下げた。

「よかったな由里、
君は心底お袋に気に入られたようだよ」

どうせ支払いは会社持ちなんだろ?
それじゃ久しぶりに贅沢をさせてもらおうか

そう言って土方先生は
車の座席にふんぞり返るように体を沈めた。

さりげない仕草ですけど
やはり土方先生はファッション界の大御所の御曹司なんだわと感じずにはいられませんでした。




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