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黒薔薇学園の白い百合たち
第9章 土方先生の実家にて

ほどなくして私たちはホテルに到着しました。

エントランスに足を運び入れると
その大きさと調度品の豪華さに目を奪われてしまいます。

ロビーで「土方です」と土方先生が告げ
「お待ちしておりました」とカードキーを係の者から受け取った。

私はただ、何もわからずに
土方先生の後に従うだけでした。

部屋に入って驚いたのは
その部屋が、いわゆるVIPルームというもので
私たち二人だけなのにお部屋が4つもあるんです。

「すごいお部屋…でも、何だか落ち着かないわ
ねえ、雅人さん、
一般客室のツインに変えてもらいましょうよ」

「そんなことをして
後でバレたらお袋の機嫌を損ねるだけだよ」

いいじゃん。一晩だけ贅沢をしようぜ。

そう言って靴を履いたままベッドにダイブしちゃうんです。

きっと、幼い頃から、
このような待遇に慣れているんだわと
私は土方先生との間に目に見えない壁を感じてしまいました。

ほどなくして客室係の人が
大きな箱を抱きかかえてやってきた。

「土方淑子先生より、
明日のお召し物を承っておりましたので
お持ちいたしました」

箱を開けてみると
淑子ブランドの下着や
ワンピースといったものが詰まっています。

「お袋は偏屈そうに見えて
意外とセンスがいいだろ?」

明日はそれを着て一緒に登校しような、と
土方先生は満更でもないようですが
私としては受け取ることができません。

こんなにも素敵な部屋に泊めて頂いた上に
お洋服まで頂くわけにはいきませんでした。

「受け取ってやれよ…
お袋はそんな風にしか
感謝の気持ちが表せないのさ」

そう言われても
なんだか、これが手切れ金みたいに思えて仕方なかったんです。
『これだけ与えてあげたのだから
雅人とは別れなさい』そんな風に言われている気がしました。




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