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黒薔薇学園の白い百合たち
第10章 一人だけの訪問
「結婚相手の事は興信所を使えば何とでもなるが
わたしゃ、ああいうのが好きじゃなくてね…
やはり、ご本人の口から話してもらうのが一番だと思っておるんですよ」
お酒がかなり進んでいるのか
お義父様の義雅さんは饒舌に一方的に喋った。
「母は、このように高圧的で話しかけにくいでしょうけど、僕らは至ってノーマルだからこれからも気兼ねなく訪問してくださいね」
食後のコーヒーを飲みながら
そのように話してくれる義明さんを見ていると
私もお酒を飲まされ過ぎて
まるで雅人さんに言われている気分になる。
食事も終わって一段落した頃を見計らって
「では、私はそろそろ…」と
帰らせてもらおうと、今夜のお礼を告げるために席を立とうとしましたが、
どうも、飲まされ過ぎたのか
酔いが回ってしまって立ち上がることができません
「酔い醒ましに客室でゆっくりされるといい
何なら今夜は泊まっていってくださいな」
お義兄さまがそう言うと
お義母様もお義父様も何やら意味深に
うんうん、と頷いて
「義明がそう言っているのだからそうなさい」と
私は半ば強引にお義兄さまに腰を抱かれて客間に連れていかれました。
私をベッドに横たえると
「双子というものは、どうやら女性の好みさえ似ているようでね」と
何故だか義明さんは上着を脱いでネクタイを外した