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黒薔薇学園の白い百合たち
第12章 由里の失踪
「そうだ!今夜の私の歓迎会…
彼女にも来てもらいましょうよ」
もちろん圭介おじさんには内緒のサプライズで…
「えっ?!ほんまに?
それ、絶対にええわ!」
出来上がったきつねうどんをテーブルに運んだのを機に、私は彼女に今夜のお誘いをしてみました。
「歓迎会?」
「ええ、私が大阪に来たことを祝ってくれるの
そんなに大勢で騒ぐパーティーじゃないから
是非ともお越しください」
「そんなん…ええんやろか…」
渋る彼女に留美子も助太刀に加わった。
「清美さんも是非とも来て欲しいわ
いつもうちを利用してくれてはるご贔屓さんやもん」
「何かご用事でも?」
「いえ、特に用事はないんで…
かまいませんか?」
「ええ、是非!」
清美さんがお店を去ったあとも
私と留美子は今夜の事を考えてルンルンでした。
「留美子、あなたの彼氏の宗一郎さんにも
来てもらってね。
ちゃんと私に紹介しなさいよね」
「ええ~?!宗一郎にも声をかけるの?
どないしょ、うち、恥ずかしいわ」
とか言いながらも
彼氏を私に紹介するいい機会ねと
そのあとは私以上に
ルンルンになった留美子でした。
今夜は私の歓迎会ということで
早めに店じまいして
圭介おじさんは腕によりをかけて
料理を作り始めました。