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黒薔薇学園の白い百合たち
第14章 土方先生の落ち込み

「アポなしでご実家に乗り込むと言うのは
あまり感心しませんが…」

土方を無断で実家に連れ帰ると
淑子に叱責されるとわかっているからか
黒岩はやけにノロノロとベンツを走らせた。

「息子が実家に帰るのに
アポもくそもないだろ」

「そうでございますが…
いえ、なにぶんにも雅人さまはご実家を飛び出されたお方ですので…」

雅人は家を飛び出したのよ
もう家人とは思わないでちょうだい

黒岩の脳裏に
雅人が家出した時の淑子の阿修羅のような顔が
鮮明に甦っていた。

『雅人さまが家業を継いでくれたら
何もかも安泰でしたのに…』

双子で何から何までそっくりな兄の義明であったが
性格も考え方も弟の雅人とは正反対だ。

長年、土方家に仕えてきたけれど
旦那さまと奥さまがお亡くなりになった後の事を考えると気が重くなる。

坊っちゃんとして何不自由なく成長した義明は
何かと考え方が大雑把だ。
おそらく完全に跡を継がれたとしたら
土方家が衰退していくのは目に見えていた。

そこに由里が現れた。
芯が強くて深慮の鋭い彼女なら
うまく義明を操縦して土方家を守ってくれるに違いない。

雅人さまには申し訳ないが
土方家のためには
彼女が義明さまと結ばれるのが一番なのだと
黒岩は感じていた。


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